歯周病治療で糖尿病が改善⁉その理由とは
こんにちは。院長の石川です。
毎年11月14日は
糖尿病の認知・注意喚起を目的とした
「世界糖尿病デー」というイベントが
開催されています。
この日の前後には、
シンボルカラーの「ブルー」にちなみ、
日本全国のさまざまな施設で、
青色のライトアップイベントが開催されます。
もし、お出かけしたときには
青く照らされた施設がないか
探してみてくださいね。
さて、そんな糖尿病が
歯周病と関係が深い病気と言われているのを
ご存じでしょうか。
実際に、歯周病の人はそうでない人よりも
糖尿病になる割合が約2倍も高い
というデータもあり、その関連が明らかになっています。
自覚症状のない人も含めると、
歯周病にかかっている人の割合は、
成人の約8割とも。
つまり、まだ表面化していない
「糖尿病予備軍」も、
かなりの割合で存在することが予想されます。
その糖尿病予備軍からの脱却に
歯周病治療が一役買ってくれることが、
近年の研究で明らかになってきました。
今回は、歯周病治療が糖尿病にもたらす効果について
ご紹介していきます。
◆歯周病で「血糖値が上がる」って本当?
糖尿病はインスリンという
ホルモンの働きが悪くなり、
「血糖値」が上昇してしまう病気です。
実は、歯周病が進行すると、
血糖値が上がりやすくなることが
わかっています。
歯ぐきの腫れや出血を起こす物質には
「インスリン」の働きを悪くする性質があり、
それが結果的に、糖尿病の発症や悪化へとつながってしまうのです。
◆歯周病を治療すると血糖値が改善することが明らかに!
「歯周病で血糖値が上がる」
というのが正しいとすると、
おのずと浮かぶのは
「歯周病を治療すれば血糖値を下げられるのでは?」
という疑問です。
この疑問について
これまで多くの研究者がデータを積み重ねた結果、
歯周病治療が
血糖コントロールや糖尿病の改善に良い作用を
もたらすことが実証されてきました。
これらの研究結果を受け、
今では日本糖尿病学会でも
糖尿病の患者さんに歯周病の治療や
再発予防のための歯科への定期的な受診を薦めています。
◆健康診断を受けたら、次は歯科へ
歯周病と糖尿病は
いずれも痛みや自覚症状がなく、
知らず知らずのうちに進行するのが特徴です。